時事雑記帳22「Nスペ「アメリカと日本(3)」思い出エッセイ〔144〕

「NHKスペシャル:アメリカと日本(3)ホワイトハウスに日本を売り込め」、(11月2日夜9時)。大統領選挙が一両日中に迫っている今、アメリカに対しても、日本の影響力が低下していると言われる状況を改善、というか、何とかしようという、日本大使館の試みを追ったものです。

‘ホワイトハウスに日本を売り込め’というタイトルは、正規の?ものですが、番組を見終わって、この威勢のよさには違和感を持ちました。売り込め、とは命令形ですが、誰がそう言っているのか、この番組を見終わって、何も売り込めていないじゃないか、そんな基本的な疑問も持ちました。

今やオバマ氏優先と言われていますが、蓋を開けてみないと分からないこと。いずれにしても、日本にとっても8年ぶりの米大統領交替となるわけです。
ブッシュ大統領とは、特に小泉首相時代、緊密な関係を保って来たが、今後はそうはいかないだろうという思いが言外にあります。外交の見直しを迫られる。

在米日本大使館は、石井公使を中心に選挙対策チームを結成する。
両陣営で、対日本外交を担うと見られるブレーンの考え方を探ることにする。中にはこれまで一切取材を受けなかったメンバーもいる。

今後もJapan Passing Japan Nothing は続くと言い放つ者もいる。

日本大使館は、ワシントンD.C.のマサチューセッツ通りにあり、200人余が働いている。
グループ・リーダーの石井公使は、日米関係には大きな問題はないと考えている。
問題対処型のモグラ叩きタイプから、政策を日本側から積極的に打ち出す方向(転換)を目指す。

新大統領が就任直後に行う、ファースト・ブリーフに注目している。

オバマ陣営は、アジア政策チームには、70名弱を置き、アジアの地域ごとに、専門政策チームを作る。日本担当は、10名弱。シファー、キャンベル、両氏がリーダー格である。

マケイン陣営は、国ごとのグループではなく、グリーン氏を中心としている。
こうしたブレーンは、現在は、民間のシンクタンクに席を置き、呼び込まれるのを待っている。

石井グループは、彼らからの直接聞き込みを開始する。
マシュー・グッドマンは、日本の新聞社に勤めたこともある知日派である。
グッドマンによると、新政権の外交方針は、ブッシュの一国主義に対して、それを考え直し、世界の国々と協調していく路線である。

世界を大混乱に陥れた金融危機の深刻化(70兆円を注入しても収束の気配がない)、イラクの失敗、この数年間、アメリカの威信は著しく低下していると、グッドマンはみる。
一国で解決できることではない。この点は両陣営とも同じである。

上のような状況は日本にとってはチャンスであると同時に試練である。
グリーンは、今後は、消極的な国に対しては、(アメリカも)冷淡になる。様々な分野で指導的な役割を果たして欲しい、そうでなければ、中国などが肩代わりすることになる。

日本側は、日本は憲法の制約があり、自ずと制限があるが、環境問題、エネルギー問題、アフリカの援助、他の面で、世界に変革を齎せると(主張する)。

対外メディアの取材に応じなかった、ジェフリー・ベイダーは、アジア戦略の中心人物だが、中国の存在が益々大きい、中国の協力なしには(やっていけない)。

ジョン・ソーントンは、中国センターを設立、大企業の役員を歴任しているが、中国と世界の経済関係は益々重要になる。

知日派は益々苦しい立場に立たされている。
最近大統領は知日派を使うことが少なくなった。アメリカでは、中国の存在感が増している。

石井公使:アメリカが中国と向き合う前に働きかけなければ、アメリカは日本の方に向かなくなる。更に積極的に打って出るべきである。

アメリカの小学校で中国語の授業をしている。この7年で、中国語学習者は5倍になった。中国ブームと言える。

中国は、今年、400人以上のアメリカの中国関係者を招待した。旅費、他、大半の費用を中国側がもった。

アメリカの日本語教育は、かってない減少傾向である。

中国政府のアメリカ対策は、米中強化を狙っているし、議会にも働きかけている。
それに対して、日本を訪れるアメリカの議会関係者は年々減少している。

政治、経済、文化、その他の分野で、中国の戦略は加速している。

マケイン陣営のマイケル・グリーンは、地球、環境の問題を訴えるのも重要だが、(石井が敢えて口にしなかった)安全保障協力の問題はどうなのか(迫る)。

安全保障面に触れていなければ、アメリカだけでなく、ヨーロッパも納得しない、日本の地位は低下する。アメリカは安保を第一義に考えている。

オバマは、一国主義を転換して、世界の国々と協力していく。

アジア外交を担う日本は、主体性をもって、今以上の協力、外交政策を転換すべき。

アフガンで、どんな役割を果たすか、日本も考えるべき。それによって、日米関係も変わる。

石井は、それぞれの国で、できることとできないことがある(と述べる)。

福田もインド洋の給油問題で辞任した。見通しがたっていない。

共和党のある会合で、日本に好意的な記事ばかり出しているが、国防総省では、日本の政治の麻痺に不満が高まっている、ということが語られる。

方針がなかなか決まらない日本に不満である。世界の信用を失う。アメリカは日本の政治の弱体化を見たくない。

日本を見る目が厳しくなっていく中で、日本はどうするのか。

上記のような意見に、日本側は弁明に追われるが、遂に次のような発言も出る。
‘日本はもっと協力したいが、国会の議論がそれを許さない’

「パラダイス鎖国」という言葉さえある。

今、日本は指導力を発揮する絶好のチャンスである、日本に生まれ変わって欲しい。

日米関係が節目を迎えている今、日本はどうするべきか、主体的な行動が問われている。

日本側が、無難に、環境問題、エネルギー問題、アフリカの救援、他の面での協力を主張したのに対して、そんなことは今更言われなくても、分かっている、それより前に、安全保障の問題があるだろう、アフガニスタンには協力するのか、しないのか、インド洋の給油の問題(程度で)、二人も首相が辞任する、一体日本の政治はどうなっているのか、今のままでは、信用できない、中国と協力して行く道を選ぶだけだ・・・

公然と、両陣営のブレーンが上記のような態度を顕わにしている、という印象しか受けませんでした。
じゃあ、もう全面的に中国とやって行けば、nothingと切り捨てるほどの日本なのか、日本以上にアメリカに尽くしている国がどこにあるのかと、皮肉の一つも言いたくなる場面もありましたが。

「自分達はやりたくても、国会がそれを許さない」という弁明に到っては、語るに落ちるようで、実は事実です。ここまで日本の政治に不信感を持たれているのに、与党は勿論、野党も、責任ある行動をとって欲しいものです。言わば、日本の国家として、日本人として、プライドの問題であると思うのです。 《清水町ハナ》

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  • 雲泥の差

    Excerpt: 先日ニューヨークで行われたチャリティイベントでのオバマvsマケインのジョーク合戦。 これが超面白い(^▽^) この大統領候補によるスピーチは、いかに相手を打ち負.. Weblog: Life is beautiful racked: 2008-11-03 01:37