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zoom RSS 思い出エッセイ〔466〕映画雑記帳228「【陽だまりの彼女】感想」

<<   作成日時 : 2013/11/09 11:31   >>

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 【陽だまりの彼女】(松本潤、上野樹里、玉山鉄二、大倉孝二、菅田将暉、北村匠海、葵わかな、小藪千豊、西田尚美、とよた真帆、木内みどり、塩見三省、夏木マリ、監督:三木孝浩)。

中学生の頃の初恋を描いた映画らしい、そんな風に思っていて(原作がベストセラーということも知りませんでした)、年輩の者が見てもと言う感じを持っていたのですが、‘全世代’に見てもらいたいというような短い推薦を見つけて、遅ればせながら見に行きました。ここのところ映画でガッカリすることが続いて、やっと映画らしい映画、と言うか、気に入った映画を見られたという気分です。

冒頭、大人達が登場して、仕事の場面、会話が続くので、それだけでも子供やごく若い人向けだけの映画ではないことが分かります。


奥田浩介(松本潤)は広告代理店に勤めている。
会社に遅れそうにはなるし、先輩の田中(大倉孝二)は、指導と言うより言いたい放題。社内でいいように扱われている感じ。

下着メーカーとの打ち合わせで、遅れて入って来た美しい女性、渡来真緒(上野樹里)が中学の同級生であることに二人同時に気づく。

転校生だった真緒は、クラスの女子生徒のイジメにあい、髪にマーガリンを塗られたりする。その現場を見た浩介は、相手の子の顔にマーガリンを塗りつけるという過激な仕返しをして、それが真緒と親しくなるキッカケとなる。
しかし中学3年の時浩介は転校し、それきり会っていなかった。

真緒の会社から受けた下着の広告デザインを浩介が手がけるが、露出が多過ぎると上司から却下されてしまう。
諦められない浩介は、街中にもっと‘過激な’広告がたくさんあることの証明にするため、写真を撮って廻る。
真緒も付き合ってくれる。‘証拠写真’を見て、上司は浩介のデザインを認める。
二人は再び親しく付き合うようになる。

真緒は、浩介のことをずっと忘れず、東京の大学に進学すれば、浩介と再会できるだろうと、必死に勉強して、希望通り合格し、会える日を待ち望んでいたのだ。
真緒の方から浩介に、愛していることを告げる。

公園で、真緒が突然ジャングル・ジムに軽々と上り、一番上に立ち、アブナイと洪介が声をかけるところ、見る者もドキッとする場面です。
後の方で、二人が結婚して住むことになった団地で、隣りの家の男の子がベランダから落ちる寸前、母親と洪介が腕を掴み、必死に引き上げようとするが、無理、手が離れた瞬間、下の階に廻った真緒が宙に飛んで、子供を無事受け留める。
数匹の金魚を飼っていて、名前をつけているが、ある日一匹がいなくなることも・・・?

随所に真緒の真の姿が何であるか、ヒントが明かされるが、ストーリーの中に無理のない形で潜ませてある。

結婚することを決めた浩介が、真緒の両親(塩見三省・木内みどり)の所に挨拶に行くが、父親は、真緒は十三歳の時に引き取った子で、その前のことは分かっていない、結婚するということは、困難が起きるという意味のことを告げる。

どんなことを聞いても浩介の気持ちは変わらない。
ある時は真緒の髪の毛がゴッソリ抜け、悪い病気ではと病院で検査を受けるが、異常ないと言われる。

幸せな日々を送っていたのに、ある日、真緒は姿を消す。


子供の頃夢中だった、魔法、魔術、超常現象、奇蹟・・・非日常的なこと全て、例えば映画のストーリーは勿論、背景、シーンの中にあることもかなり苦手になっていて、まして人外化生(この物語には響きからして相応しくない言葉ですが)なんて、というのが本音のはずが、この映画では全く意識に入り込むことなく、全て受け容れられたのは、映画が見る者をそういう状態に引き込むことに成功したことと思っています。
一方的に語るのではなく、まず浩介と真緒をつくり込んで、それからじっくりと魂を入れて、語ったから、できたことだと思います。

自己や登場人物の側からのみ語っている作品は、必ずと言ってよく、見る者に拒否反応を感じさせる部分を排除できない、そういうことではないでしょうか。
浩介の真緒に対する、ひたすらの優しさも胸を打ちます。
真緒の浩介に対する気持ちも同じです。思いの強さが姿も変える。

優しさが充ちているのに、非日常の上にストーリーがあるので、いい気分で見ていられる部分は意外に少なく、ハラハラドキドキさせられる。

江ノ島の、ある意味、非常に効果的な場としての役割が引き出されていると思います。
何十回、もっと行ったかも知れない、江ノ島を眺めながら、例えば車を走らせたことは数えられないほど度々。
どこよりも見慣れた、通俗的な場でもあるのに、そして、行けば、まず右側に旅館の門があって、それから土産物店が並んで、と景色は殆ど変わらないのに、不思議に、奥に隠れた雰囲気のようなものをいつも感じる。真緒の秘密の家が存在し得る。

上野樹里は、実はちょっと苦手でした。地を登場人物の雰囲気の中に持ち込んでいるような気がして。あまり個性を感じさせないと言うか。そういう先入観のようなものを全く感じさせなかったのが、オートレーサーの役を演じた、かなり前のテレビ・ドラマでしたが。
この映画は、いつもの上野樹里、という感じがしながら、惹き込まれる力のようなものを感じました。一番の適役と言うことでしょう。

映画が持つ雰囲気は、ごく若い人より寧ろ年輩の者の方が分かるかも知れない。
長き越しかたをふと振り返る気持ちが湧きます。人生の儚さをあらためて思い知り、しかし希望も必ず存在するというごく単純な思いを新たにする。
世代によってかなり印象と言うか感想は異なるのでは。

まだご覧になっていない方、もうすぐ終わるので、映画館へ。猫嫌いの方はどうかしらと思って、それ程強調されているわけではないから、ダイジョウブではと思ってみています。  《清水町ハナ》

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